「わかりました」の裏側を見抜く

こんにちは。
毛利まさるです。

「わかりました」で終わらせていなかったでしょうか

後輩や部下に対して、何か指示や助言をしたあと、相手が「わかりました」と答えて会話が終わる。
あなたは、その瞬間に少し安心していたのではないでしょうか?

伝えたいことは伝えた。あとは行動してくれるはずだ。
その結果、思ったように動いていなかったり、まったく違う方向に進んでいたりして、内心モヤっとした経験があったと思います。

それは、あなたの伝え方が下手だったからではありません。

「わかりました」には、いくつもの意味が混ざっている

日本語はとても便利であるものの、その分、受け取り方に幅があります。
「わかりました」という一言にも、実はさまざまな意味が含まれています。

たとえば、
「あなたの言い分は理解しました」という意味。
「なんとなく雰囲気は掴みました」という意味。
さらには、「これ以上話が長くなるのは避けたいので、とりあえず受け止めたことにします」という意味。

そして、もっと厄介なのが、
「とりあえず、わかりましたと言っておけばよいだろう」という状態です。

あなたが求めているのは「本当の意味で、わかりました」であるものの、相手がそう受け取っているとは限らないのです。

しかし、言葉だけを見ると同じなので、そのズレに気づきにくいのです。

逆に言うと、「わかりました」という言葉だけを信じてしまう限り、認識のズレはなくなりえないのです。

確認しても、疑っているわけではない

ここで、多くの人がためらいます。

「何度も確認したら、信用していないと思われるのではないか」
「細かい人だと思われたくない」

しかし、それは少し違います。
確認することと、疑うことは別です。

理解したかどうかを確認しても、相手を否定することにはなりません。
むしろ、「ちゃんと理解してほしい」「ズレたまま進んでほしくない」という配慮です。

ですので、「わかりましたか?」で終わらせるのではなく、
「ご確認のため、先ほどの件を繰り返してもらえますか?」
と、相手の口から説明してもらえばよいのです。

この一言で、相手がどこまで理解しているかが一気に見えてきます。

相手に話してもらうことで、初めて行動につながる

人は、聞いただけの内容よりも、自分の言葉で話した内容のほうが記憶に残ります。
つまり、相手に繰り返してもらう行為そのものが、次の行動への準備になります。

どれだけ丁寧に説明しても、聞いているだけでは実行精度は上がりません。
しかし、自分で整理しながら話すことで、頭の中に構造が生まれます。

説明しても行動しないのではなく、行動できる状態まで整理されていないだけです。

その視点に立てると、相手を見る目も変わってきます。

相手を変えようとしても変わらないため、まず関わり方を変える。

そのほうが、結果はずっと早く出ます。

営業の成果も、実は同じ構造にある

この話は、後輩や部下だけのものではありません。
営業の現場でも、まったく同じことが起きています。

顧客が「なるほどですね」「わかりました」と言った。
その言葉を前向きに受け取り、次に進んだ。
しかし、実際には何も動かなかった。

それは、顧客が悪いわけではありません。
「理解」と「意思決定」は、別物だからです。

相手の言葉を鵜呑みにせず、相手の理解を言語化してもらう。
その一手間が、信頼と成果の分かれ道になります。

「わかりました」を超えた先に、信頼がある

結果が出ない時期は、自分のスキルや能力を疑ってしまいがちです。
しかし、多くの場合、問題はそこではありません。

言葉の表面だけで判断してしまっている。
その小さなズレが、積み重なっているだけです。

ですので、「わかりました」で終わらせない。相手の理解を、相手の言葉で確かめる。

その行動を積み重ねていくことで、関係性も成果も、確実に変わっていきます。

あなたが今日から変えられるのは、伝え方ではなく、確かめ方なのです。

静かに、しかし確実に。それが、信頼を積み上げる人の共通点です。