トップセールスはなぜお酒がなくても信頼を築けるのか

こんにちは。
毛利まさるです。

お酒があると楽になる関係性の正体

あなたは、人と距離を縮める場面で「まずは一杯」という選択をしてきたことが多かったのではないでしょうか?

仕事終わりの飲み会、初対面との会食、少し気まずい相手との場。
お酒があれば空気が和らぎ、笑顔が増え、会話も弾む。確かにその効果は否定できません。

その結果、「お酒があったから話せた」「飲んだから仲良くなれた」という成功体験が積み重なってきたと思います。
しかし、少し立ち止まって考えてみてほしいのです。

それは本当に、あなた自身の力だったのでしょうか。

なぜお酒に頼る関係性は弱くなるのか

それは、お酒や場の力が主役になってしまっているかもしれません。
お酒があることで緊張はほぐれます。しかし同時に、相手の本音を丁寧に聴く姿勢や、相手の価値観を理解しようとする集中力は鈍っていきます。

静かなカフェで向き合うと急に話せなくなる。雑談が続かない。相手の反応が気になって落ち着かない。
もし心当たりがあるなら、あなたは「人と打ち解ける力」を外部要因に預けすぎていたのかもしれません。

トップセールスは「お茶」だけで信頼をつくる

実は、トップセールスほどお酒に依存しません。
お茶だけの30分でも、相手の心の距離を縮めていきます。
彼らがやっているのは、特別なテクニックではありません。

目の前の人を「説得」しようとせず、「理解」しようとすること。
自分の話をする前に、相手の背景や葛藤に関心を向けること。
そして何より、相手の自己重要感を丁寧に上げていくことです。

ですので、場を盛り上げる話術がなくても、人は自然と心を開くのです。

打ち解けるとは、救おうとする姿勢である

おわかりでしょうか?

人が安心するのは、面白い話を聞いたときではなく、「この人は自分の味方だ」と感じたときです。

営業成績が伸びない時期ほど、結果を出そうとして自分の話が増えてしまう。
しかし、それをしても相手のためにならないのです。
逆に、相手の立場や不安を言葉にして返すだけで、関係性は一段深まります。

たとえ沈黙があっても構いません。
会話が派手でなくても、相手のために考えている姿勢が伝わるため、信頼は確実に積み上がります。

この力は仕事以外にも効いてくる

このスキルは、社外だけのものではありません。
社内の上司、同僚、部下、そして友人関係でも同じです。
相手を変えようとしても変わらないため、まず理解しようとする。
評価されたいと思っても近づけないため、貢献に意識を向ける。

そうした積み重ねが、「この人と話すと前向きになれる」という評価につながります。
逆に言うと、お酒がなければ関係が成り立たない状態は、本当の信頼関係になりえないのです。

人と打ち解ける力は、才能ではありません。
場の力に頼らず、相手の人生に敬意を払えるかどうか。
その一点に尽きます。

今日、誰かとお茶を飲む時間があったら、ぜひ試してみてください。
お酒がなくても、あなたの価値は何一つ下がらないのですから。