インスタント思考からの脱却

こんにちは。
毛利まさるです。

インスタント思考が染みついた時代に生きている

最近では、〇〇するためには△△、というように、すぐに「答え」を求める場面が当たり前になりました。
検索すれば一瞬でタイトルが出てきて、その要約まで読める。
そのスピード感は確かに便利ですし、私自身も日常的に使っています。

ただ、あなたは「タイトルを読んで、その回収を得ただけで満足してしまった」ことはなかったのではないでしょうか?

私もそうです。その結果、「分かった気」にはなったと思います。
しかし、少し立ち止まって考えてみてください。

それは本当に、自分の血肉になっていたでしょうか。
正直に言えば、私の場合は「面白い話のネタが増えた」くらいでした。
もちろん雑学として役立つ場面は多々ありますのでそれだけでも十分ではあります。

しかし、それを繰り返していると、次第にある状態に陥ります。

暗記テストをしているような状態

それは、思考しているつもりで、実は暗記テストをしている状態です。

なぜなら、答えそのものしか見ていないからです。
「なぜその答えに至ったのか」という過程を、自分の中で再現していないのです。
営業の現場でよく起きていることがあります。
「この切り返しを使えばいい」
「このトークを言えば断られない」

確かに、その瞬間はうまくいくかもしれません。
しかし、少し状況が変わった途端に使えなくなる。
なぜなら、背景の思考が理解できていないためです。

ですので、同じような場面に遭遇しても、再現できないのです。

成果が出ないとき、人は答えを集め始める

成績が伸びないときほど、人は「正解」を集めにいきます。
これは自然な反応です。
不安があるからです。
目標に届かない。
数字に追われる。
将来のイメージが描けない。

そんな状態で、「これさえやればうまくいく」という答えを見つけたくなるのは当然です。

しかし、答えを集めれば集めるほど、逆に苦しくなっていく。
それは、思考を放棄している状態だからです。
言い換えると、「自分で考える力」を鍛えていないのです。

逆に言うと、答えだけを追い続ける限り、状況が変わることはないのです。

本当に必要なのは「過程」をなぞること

大切なのは、なぜその答えに至ったのか。
その過程を、自分の言葉で説明できるかどうかです。

たとえば、商談がうまくいかなかったとします。

そのときに「うまくいかなかった」で終わらせるか、

「なぜ相手はその反応をしたのか」
「自分はどんな前提で話していたのか」
「別の選択肢はなかったのか」
ここまで分解できるかで、次がまったく変わります。

行動しても成果が出ないため、さらに不安になる。
しかし、過程を言語化できていれば、その行動は確実に積み上がっています。

思考は、才能ではなく設計できる

ここで誤解してほしくないのは、「考える力」は才能ではない、ということです。
構造を理解し、問いを立て、仮説を置き、検証する。
この一連の流れは、誰でも再現可能です。

ただし、インスタントな答えに慣れすぎると、この回路が弱くなります。
だからこそ、あえて遠回りをする必要があります。

すぐに答えを見に行かない。
一度、自分の頭で考えてみる。
そして、答えと照らし合わせる。

ですので、成長している人ほど、実は「すぐに答えを求めない」のです。

インスタント思考から抜け出した先にあるもの

インスタント思考から脱却できると、変化が起きます。
状況が変わっても、応用できる。想定外にも対応できる。
何より、自分の判断に軸が生まれます。

それは数字のプレッシャーに対しても、将来への不安に対しても、強い支えになります。
その結果、前に進んでいる感覚が持てなかったと思います。

しかし、それは能力の問題ではありません。
思考の向け先がズレていただけです。答えではなく、過程を見る。

それだけで、見える世界は確実に変わります。
今日から、ひとつだけでいいので「なぜそうなったのか」を自分の言葉で説明してみてください。

そこから、本当の前進が始まります。