なりたい自分になれる方法でなりたい自分になれない理由

こんにちは。
毛利まさるです。

なりたい自分を目指しているのに、前に進めないあなたへ

「なりたい自分になれる」という言葉は、多くの自己啓発本で見かけます。

読むと不思議と気持ちが落ち着き、未来に希望が湧いてくる。
しかし、実際の日常に戻ると、その気持ちの高揚とは裏腹に、行動が思うように続かないという経験はありませんか?

あなたは「自分を変えたい」と願いながら、なぜか現実とのギャップに悩み続けてきたのではないでしょうか。
気持ちは前向きなのに行動が止まり、いつしか自己嫌悪へ向かってしまう。
この流れには、実は明確な理由があります。

なりたい自分になれないのは“自分中心の設計”だから

素案にもあるように、「なりたい自分」という言葉は魅力的であるものの、その中心はあくまでも“自分”です。
「こうなりたい」「これを達成したい」「こんな生活を送りたい」。

どれも美しい願いであるものの、主語が常に自分であることが問題の本質なのです。
この社会は共同生活によって成り立っており、他者との関わりの上で行動が評価されます。

つまり、あなたがどれほど強く“なりたい自分”を描いたとしても、それが他者から見た価値や貢献と接続されていなければ、現実は動かないように設計されています。

希望を持つことは悪いことではありません。
しかし「自分がどうなりたいか」だけを追いかけてしまうと、社会の動きと噛み合わず、努力が空回りするのです。

“共同社会”の視点が抜け落ちると、努力は報われない

なりたい自分を追いかけるほど、現実との距離が広がる理由は何か。それは、目標が“自己完結型”になっているからです。

この社会では、
・他者が求めているもの
・周囲が必要としている価値
・組織や顧客の「困りごと」
といった要素が行動の方向性を決めます。

なりたい自分という発想は、自分の心の中で完結する目標であるため、他者の期待や価値と接点を持ちづらい。
その結果、どれだけ努力しても実感が伴わず、成果も評価もついてこなくなるのです。

あなたが「がんばっているのに報われない」と感じる背景には、こうした“社会との非同期”が存在しています。

自己実現には「他者貢献」という補助線が必要

では、どうすれば本当に変わることができるのでしょうか?

答えは、自分の願望と他者の価値を接続することです。
素案でも示されているように、なりたい自分に足りないのは“他者貢献”という視点です。

自分がやりたいことと、他者が喜ぶこと。
この両方の軸が重なったとき、初めて努力は現実の成果につながります。

たとえば、
「話すのが好きだから営業になりたい」だけでは弱い。
そこに「話すことで相手の不安を取り除ける」「提案で顧客の課題が解決する」といった他者の価値が加わると、
行動が社会の中で機能し始めます。

自己実現とは、決して自分だけのために行うものではありません。
むしろ他者に価値を届けた結果として、自分の理想が実現される構造なのです。

他者貢献があると、行動は自然と続く

不思議なことに、他者貢献の視点が加わると、行動は途端に続きやすくなります。
自分のためだけの目標は意志力を消耗しますが、他者の役に立っている実感は喜びを生みます。

その喜びが次の行動の燃料となり、いつの間にか“理想の自分”に近づいていきます。
自分中心の目標では折れてしまう心も、誰かのための行動なら持続する。

これが、なりたい自分になれない理由と、なれる人の違いなのです。

なりたい自分を叶えるのは“あなた一人ではない”

「なりたい自分になれる」という言葉は間違っていません。
ただし、その実現には“自分だけでは届かない領域”があることを理解しておく必要があります。

あなたの理想像は、あなた自身の努力と、他者の期待や価値が交わる場所にあります。
だからこそ、なりたい自分を実現するためには、自分の願望だけでなく、他者にどんな貢献ができるのかを考えることが欠かせません。

自己実現は単独作業ではなく、社会との共同作業です。

その視点さえ持てれば、あなたは確実に“なりたい自分に近づく道”を歩き始めることができます。