あなたの自己紹介は名刺代わり?それとも価値を伝える武器?

こんにちは。
毛利まさるです。

自己紹介を再定義するという発想

あなたは部会や会議で初めて会う人にどのように自己紹介をしていますか?

多くの場合「〇〇会社の〇〇です」と所属と名前を述べるだけで終わってしまいますよね。

もちろんそれ自体が間違いというわけではありませんけど、それは単なる名刺代わりの情報にすぎません。
相手に「あなたが何をやっていて、どんな価値を提供できるのか」はほとんど伝わらないのです。

映画で例えるなら?

わかりやすく映画にたとえてみましょう。

「『ロッキー』の主人公です」と紹介されたらどう感じますか?

ロッキーを知っている人にとっては「ああ、あの不屈のボクサーか」とイメージが湧きます。
ですけど、ロッキーを知らない人にとっては「主人公」と言われても何も伝わりませんよね。

一方で「無名のボクサー、ロッキー・バルボアが、世界ヘビー級チャンピオンとの試合に挑む物語で、
不屈の精神やアメリカン・ドリームを描いた作品であり、ロッキーは映画の主人公です」と紹介されたらどうでしょう。

誰もが「なるほど、こういうキャラクターなのか」と理解できます。

つまり自己紹介も同じなのです。「所属と名前」だけでは相手の頭に何も残らないのに対して、
「自分が何をやっていて、何ができるのか」を含めて語ると一気に印象が変わります。

自己紹介の目的を見直す

自己紹介の目的は「自分を知ってもらうこと」ではなく、「相手にとっての価値をイメージさせること」です。

例えば営業職であれば「私は〇〇会社で営業をしています」よりも、
「私は〇〇業界のお客様に対して、新しいマーケティングの仕組みを提案して、売上を伸ばすお手伝いをしています」と伝えた方が、相
手に「この人はこんな場面で役立ちそうだ」と具体的にイメージしてもらえます。

仕事術として重要なのは、相手の頭に「あなたをどのように位置づけるか」のタグを残すこと。

タグがつかなければ、後から思い出してもらうことも難しくなります。

自己紹介に必要な3つの要素

では、どうすれば自己紹介を効果的に再定義できるのでしょうか。

ポイントは3つです。

  1. 所属と役割
    これは最低限必要な情報です。所属と名前を伝えることは当然ですけど、それだけでは不十分です。
  2. 何をしているのか
    日常的にどんな業務をしているのかを具体的に言葉にしましょう。
    「営業です」ではなく「医療機関向けに情報提供や新薬の導入を支援しています」と言い換えるだけで、相手は理解しやすくなります。
  3. 何ができるのか
    最後に、自分が提供できる価値を示すことです。
    「数字に基づいた分析を得意としています」や「社内の調整役として全体をまとめています」など、
    あなたの強みをひとこと加えるだけで印象は大きく変わります。

仕事の場でどう生きるか

実際のビジネス現場でも、自己紹介の仕方ひとつで相手との距離感は変わります。

「単なる参加者」として認識されるか、「一緒に取り組むと価値を発揮できる人」として認識されるか。

その差は、最初の数十秒に集約されています。

ここで意識したいのは、自分を「役職」や「部署」で語るのではなく、「役割」や「提供できる価値」で語ることです。
これができる人は、自然と周囲の信頼を集め、巻き込む力を発揮できます。

自己紹介を再定義するとは、ただ名前を告げることではなく、自分の価値を簡潔に伝えることです。
相手にとって「この人は何をしている人なのか、どんな場面で役立ちそうか」をイメージさせること。

それができれば、会議でも商談でも、あなたの存在はしっかりと記憶に残るのです。