お客さんを野放しにするという残酷

こんにちは。
毛利まさるです。

あなたは、お店で何を選ぶべきか迷って、
店員さんに「おすすめは何ですか?」と
聞いたことはありませんか?

その結果、「どれもおすすめです」と
返事をされて困惑した経験が
あるのではないでしょうか。

それは、質問をしても何も解決せず、
選択の負担を自分が抱えたままだからです。

セールスにおいて、お客さんを自由意志に
任せるという行為は、一見すると親切に思えるかもしれません。

しかし、それはある意味で責任を放棄する、
残酷な行為でもあるのです。

現代は選択肢にあふれた時代です。
どの商品を選ぶか、どのサービスを利用するか、
迷うことも多いでしょう。

たとえば、人気の食堂に行ったとき、
メニューがたくさんありすぎて、
何を頼むべきか分からない状況を思い浮かべてください。

「せっかく来たのだから、一番人気のものを食べたい」
「できれば満足して帰りたい」

そう思って店員さんに質問しても、
「全部おすすめです」と言われたら、
どう感じるでしょうか?

結局、質問をする前と状況は変わらず、
自分で迷いながら選ばなければなりません。

セールスにおいて、最も重要な役割の一つは、
お客さんが「最適な選択」をできるよう支援することです。

たとえば、先ほどの食堂の例であれば、
「一番人気は〇〇です」
「麺類がお好きならこちらがおすすめです」
「今日は△△が旬なので特においしいです」

こういった提案があるだけで、お客さんは迷わずに、
満足度の高い選択ができるようになります。

他にも例えば、初めて利用する旅行代理店で、
行き先やプランの提案が一切なく、
「こちらのパンフレットから選んでください」と
言われたらどうでしょう?

期待していた「プロのアドバイス」がなく、
自分で迷う時間と労力だけが増えてしまいます。

その結果、満足感が得られず、
「この店は役に立たない」と評価される可能性もあるのです。

選択肢をただ並べるだけで、お客さんに任せっきりにするのは
セールスの不在ともいえる行為です。
それはセールスの「責任放棄」とも言えます。

なぜなら、多くのお客さんはプロではありません。
どの商品やサービスが自分にとって最適か、
判断するための知識や経験を持っていないからです。

セールスが果たすべき使命は「お客さんのゴールを叶える」ことです。

ですので、セールスにおいては、
お客さんのゴールを理解し、最適な提案を
行うことが重要なのです。

お客さんを野放しにせず、
その選択を支える責任を持ちましょう。

そうすることで、あなたのセールスはより信頼され、
お客さんから感謝される存在となるでしょう。