本質を見抜く力が仕事を変える|氷山の下に隠れた真実を探る仕事術

こんにちは。
毛利まさるです。

表面的な言葉に惑わされないこと

会議や商談の場で、相手が口にした言葉をそのまま受け取っていませんか?

「困っています」「検討します」「難しいです」といった言葉は、確かに直接的なメッセージに見えます。
けれども、その裏にある本質的な意味を捉えなければ、的外れな対応になりかねません。

たとえば若手社員が「困ったことを解決できる場がない」と口にしたとき、
それは解決策を求めているのではなく「自分の悩みを共有したい」という欲求かもしれません。

この違いに気づけるかどうかが、仕事術としての力量を分けるのです。

「検討します」の本当の意味

お客さんが「検討します」と答える場面はよくあります。
営業経験のある方なら誰でも耳にした言葉でしょう。

しかし、この一言の本質は「今は必要性を感じていない」という場合もあれば
「興味はあるけど、まだリスクが大きいと感じている」という場合もあります。

つまり「検討します」は便利な“保留ワード”でしかなく、そのまま鵜呑みにしていては先に進めません。

大事なのは「どの部分が不安なのか」「どうすれば次のステップに進めるのか」を相手の本音レベルで理解することなのです。

感情の裏にあるニーズを探る

人は論理的に話しているようで、感情に大きく左右されます。

だからこそ「本質は何か」を探るには、感情の揺れに目を向けることが大切です。

たとえば「高すぎる」という断り文句の裏には、単に金額が問題なのではなく
「その金額を払うに値する価値が理解できていない」という本音が隠れているかもしれません。

逆に「社内調整が難しい」と言う場合、その人自身が乗り気ではないという感情が根底にあるかもしれません。

仕事術として重要なのは、言葉の奥にある感情を読み取り、それをどう扱うかです。

本質を見極めるための姿勢

本質を探るためには、まず「相手の言葉を疑ってみる」姿勢が必要です。

もちろん、相手を信用しないという意味ではありません。
言葉通りの意味だけでなく「なぜその言葉を選んだのか?」と自分に問いかけるのです。
そして深掘りする質問を投げかけること。
「それは具体的にどういうことですか?」「もしそれが解決できたらどんな状態になりますか?」
こうした質問を繰り返すことで、相手の表面的な言葉から奥にある本音、本質を浮かび上がらせることができます。

本質をつかむことの効果

本質を理解できると、仕事の進め方が一気に変わります。

たとえば「困っています」という言葉を単なるSOSではなく「共感してほしい気持ち」と理解できれば、
まず共感を示し、その上で解決策を提示することができます。

「検討します」を「価値をまだ伝えきれていない」と捉えれば、事例や具体的なメリットを補足できます。
つまり本質をつかむことは、相手との関係性を深め、信頼を築き、結果的に成果を高める最短ルートになるのです。

仕事の現場で交わされる言葉は氷山の一角にすぎません。
その下には、感情や不安、価値観といった見えない部分が広がっています。
そこに目を向け、本質を探り当てることこそが、仕事術の真髄です。
「本質はどこにあるのか?」を常に問い続ける姿勢が、あなたをワンランク上のビジネスパーソンに成長させてくれるのです。