
こんにちは。
毛利まさるです。
時間割引率とは何か
あなたは時間割引率という概念をご存じでしょうか。
これは「将来の価値を今と比べてどのように評価するか」を示すものです。
わかりやすく言えば、「今すぐに欲しいもの」と「将来もっと大きなものを得られる可能性」を天秤にかけるとき、
人がどちらを選ぶのかを測る尺度です。
たとえば、今1000円をもらえるのと、1年後に1100円をもらえるのでは、どちらを選びますか?
「今すぐ欲しい」と思う人は時間割引率が高い人、「1年後でも構わない」と思える人は時間割引率が低い人です。
この差は単なる性格ではなく、人生の選択に直結します。
今の欲望を優先するのか、将来の自分を優先するのか。
この小さな選択の積み重ねが、大きな成果の違いにつながるのです。
欲望に負けると将来を失う
私たちは日々、「あれも欲しい」「これもやりたい」と誘惑にさらされています。
スマホを手にとればSNSの通知が流れ、コンビニに立ち寄れば新商品が並び、つい手を伸ばしたくなる。
こうした小さな誘惑は、一見無害に見えますけど、積み重なると大きな差を生みます。
「将来のために今を耐える」ことは言葉では簡単に聞こえますが、実際にはとても難しい。
なぜなら、私たちの脳は「今すぐの快楽」を強く求めるようにできているからです。
しかし、この衝動に流され続ければ、将来の自分づくりは永遠に後回しになります。
視界から誘惑を排除する
そこで役立つのが、環境を変えるという工夫です。
時間割引率を低く保つためには、誘惑を「見えなくする」ことが最も効果的です。
たとえば、ホテルに泊まったとき、急に暇な時間ができたように感じることはありませんか。
これは、普段あなたを誘惑しているモノ、漫画やゲームやお菓子などが部屋に存在しないからです。
その結果、スマホを無駄に触るくらいしかやることがなくなり、逆にシンプルに考える時間が増えるのです。
同じように、家でも「視界からスマホを外す」「お菓子を買い置きしない」「勉強机に本以外置かない」といった工夫をするだけで、
時間割引率を下げ、将来のために耐える力を高めることができます。
行動の積み重ねが未来を変える
自己啓発の本質は、結局「今の自分が未来の自分をどう支えるか」という問いに集約されます。
時間割引率が高いと、つい「今」を優先してしまうため、未来の自分に残る資産は減ってしまいます。
反対に、時間割引率が低い人は「今は大変でも未来を優先する」選択ができるため、長期的な成果につながるのです。
たとえば資格試験の勉強や、毎日の筋トレは、今すぐに成果が出るわけではありません。
しかし、続けることで数カ月後、数年後に確実にリターンが現れます。
「筋肉は裏切らない」と言われるように、努力がそのまま結果になる分野を体験することで、
将来のために今を耐える感覚を育てられるのです。
「時間割引率」を理解することは、単なる経済学の概念ではなく、日常の選択に深く関わっています。
将来のために今を耐えることができるのか、それとも今の欲望に流されるのか。
あなたがどちらを選ぶかで未来は大きく変わります。
誘惑を排除し、自分の行動を意識的に選べる環境を整えれば、時間割引率を低く保ち、未来に投資できる自分をつくることができるのです。





