
こんにちは。
毛利まさるです。
やる気のないやつはダメだ、と思ってしまった経験はありませんか?
職場で、あるいは誰かを任される立場になったとき、
「もっとやる気を出してほしい」
「どうして本気にならないんだろう」
そんな気持ちがふと湧いてきたことはないでしょうか。
その結果、相手に対してモヤモヤした感情が残ったり、関係がぎくしゃくしてしまったりしたと思います。
けれど、それはあなたが冷たい人間だからではありません。
それは「やる気」という言葉が、あまりにも便利で、あいまいだからです。
やる気があれば何でもできる、は本当か
「やる気があれば何でもできる」
この言葉自体は、間違いではありません。
実際、やる気が高い状態の人は、行動量も増え、成果が出やすいのは事実です。
しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。
すべての仕事、すべての人に、常に高いレベルのやる気を求めることは、本当に現実的なのでしょうか。
仕事はマラソンのようなものです。
短距離走のテンションを、ずっと維持し続けるのは難しい。
にもかかわらず、「やる気がないのはダメだ」と決めつけてしまうと、問題の本質から目をそらすことになります。
やる気がない=ダメ、ではない
たとえば、その人は出世を望んでいないかもしれません。
家庭とのバランスを大切にしたい時期かもしれません。
今は静かに仕事を続けたいだけ、という可能性もあります。
それでも仕事を投げ出しているわけではなく、与えられた役割はきちんと果たしている。
ただ、外から見て「燃えていない」ように見えるだけなのです。
この状態を「やる気がないからダメだ」と切り捨ててしまうと、相手の価値観や人生設計そのものを否定することになりかねません。
それは、誰にとっても苦しい状況です。
リーダーが見るべきなのは火力ではなく火種
リーダーの役割は、無理やり火をつけることではありません。
見るべきなのは、「この人の火種はどこにあるのか」という点です。
そもそも火種があるのか。
あるとしたら、仕事なのか、人なのか、環境なのか。
もしくは今は、別の場所に火種があるだけなのか。
やる気を出せ、と言われても、人は動けません。
しかし、「何に興味があるのか」「何を大事にしているのか」を丁寧に見てもらえたとき、人は少しずつ心を開きます。
その結果、思いもよらない形で力を発揮することもあるのです。
リーダーではない立場の人にとって
この話は、リーダーだけのものではありません。
もしあなた自身が「やる気がない側」だと感じているなら、それは怠けている証拠ではないかもしれません。
今の仕事が、自分の価値観とずれているだけ。
評価のされ方が、しっくりきていないだけ。
あるいは、頑張りすぎて少し疲れているだけ。
そう考えると、「自分はダメだ」と結論づける必要はなくなります。
必要なのは、無理に気合を入れることではなく、自分の火種がどこにあるのかを見つめ直すことなのです。
やる気を前提にしないほうが、組織は強くなる
やる気がある人だけで組織を回そうとすると、必ずどこかで歪みが生まれます。
淡々と続けられる人。安定した作業を任せられる人。
派手さはないものの、土台を支えてくれる人。
そうした存在がいるからこそ、やる気に満ちた人も走り続けられます。
やる気がない=ダメ、ではなく、やる気の種類が違う、と捉え直す。
それだけで、人も組織も、少し楽になるのではないでしょうか。





