運で終わらせない!ラッキーパンチを再現する仕事術

こんにちは。
毛利まさるです。

ラッキーパンチという試練とセールスメンタル

あなたは自分が思っていた以上の結果を出したことはありませんか?

予想外に大きな契約が取れたり、初めて挑んだ商談で意外にもスムーズに決まったり。

そんなとき、人はついこう考えてしまいます。

「運が良かった」と。確かにそこには運の要素もあるでしょう。
であるものの、それを単に「運」と片づけてしまうと、次に同じ状況が訪れたときに再現することはできません。

ラッキーパンチは一見すると成果をもたらす成功体験です。
ですけど、それは同時に試練でもあるのです。

なぜなら、そこから学ばなければただの偶然に終わってしまうからです。

ラッキーパンチが持つ二面性

ボクシングにおいて、ラッキーパンチは一発で試合を決める強烈なパンチのことを指します。

しかし多くの場合、そのパンチは狙って繰り出したものではなく、偶然が重なって相手にヒットした結果です。
営業や仕事の場でも同じです。たまたまタイミングが良かった、たまたま相手のニーズと一致した、たまたま上司に評価された。

このように「たまたま」の積み重ねで成果を出すことはあります。
ただし、そこから分析をしなければ次に繋がりません。

ラッキーパンチを「棚ぼた」と笑って流すのか、それとも「次につながるヒント」として捉えるのかで、その後の成長は大きく変わるのです。

成功の裏側を分解する

大切なのは、ラッキーパンチを「分解」することです。なぜその結果につながったのかを客観的に分析するのです。

例えば、商談で契約が決まったとしましょう。
偶然相手が即決してくれたのかもしれません。

しかし「なぜ相手は即決したのか」を掘り下げてみると、
「自分が用意していた資料がちょうど相手の課題にフィットしていた」
「提案の順序が相手の思考プロセスと一致していた」といった具体的な要因が見つかります。

このように要素を分解していけば、ラッキーパンチは「再現可能なノウハウ」へと変わっていきます。

セールスメンタルが問われる瞬間

ここで試されるのがセールスメンタルです。

成功を「ただの運」として処理するのは心の逃げ道です。
本当はなぜ成功したのかを考えるのは大変ですし、自分の実力と向き合わなければならないからです。

ローマの哲学者セネカはこう言いました。

「幸運とは、準備と機会が出会うことである」

Seneca the Younger

つまり、ラッキーパンチを本物の勝利に変えるためには「準備」が必要なのです。
偶然を偶然で終わらせず、次に備える力があって初めて「幸運」を自分の力に変えることができるのです。

ラッキーパンチを学びに変える方法

では、具体的にどうすればラッキーパンチを次につなげられるのか。

  1. 成功の直後に振り返る
    結果が出た直後は記憶も鮮明です。
    そのときに「なぜうまくいったのか」を必ずメモに残しましょう。
  2. 再現可能な要素を抽出する
    「相手が偶然機嫌が良かった」は再現できません。
    しかし「提案を結論から始めたらスムーズに通じた」なら、次回以降も応用できます。
  3. チームで共有する
    個人のラッキーパンチをチームの知恵に変えることで、組織としての力が高まります。

ラッキーパンチは成功体験であると同時に、大きな試練でもあります。

それを運で終わらせてしまうか、再現可能な学びに変えるかで、成長のスピードは決定的に変わります。
偶然の成果を必然の成果に変えるためには、冷静な分析とセールスメンタルが欠かせないのです。