頑張ったと言わない人が評価される

こんにちは。
毛利まさるです。

あなたは「私は頑張った」と胸を張って言ったことはありませんか?

試験前に一生懸命勉強したときや、仕事で残業を重ねたとき、「頑張ったな」と感じる瞬間は誰にでもあります。
けれども、その「頑張った」は人によってまったく基準が違うのです。
そこを深掘りして考えないと、仕事の場では思わぬ誤解や逆効果を招いてしまうことがあります。

頑張ったの基準は人によって異なる

例えば、小学一年生が「算数を頑張った」と言う場合、足し算や引き算を一時間やったかもしれません。
それはその子にとって限界に近い努力です。
しかし、中学三年生が「算数を頑張った」と言ったとき、その学習量は桁違いです。
同じ「頑張った」でも、中身はまるで違うのです。

この例を仕事に置き換えるとよくわかります。
経験豊富な人の「頑張った」と、新人の「頑張った」は明らかにレベルが異なります。
つまり、頑張ったという言葉そのものには客観的な意味がなく、それをどう評価するかは周囲の基準に依存してしまうのです。

頑張ったアピールは危険信号になる

仕事の場で「私は頑張っています」とアピールした瞬間に、他人は無意識に比較を始めます。
相手の頭の中では「その頑張りの量や質は、自分や周囲の基準に達しているのか?」というフィルターがかかります。
もし基準に届いていなければ、「それだけ頑張っても成果が出ていないのか」と逆効果になる危険があるのです。

ですから、「自分は頑張っている」という自己評価は、自分を鼓舞するために使うのが正しいのです。
他人にアピールしてしまうと、比較が始まり、自分の意図とは裏腹に評価を下げる可能性が高くなります。

真の仕事術は「努力量」ではなく「成果」で語る

ビジネスにおいて大切なのは「頑張ったかどうか」ではなく、「成果を出したかどうか」です。
上司や同僚が知りたいのは、どれだけ遅くまで残業したかではなく、その結果として何が達成されたのか。
つまり、仕事術の本質は「どれだけの努力をしたか」ではなく、「どんな結果を出せたか」に尽きるのです。

もちろん、努力が無意味というわけではありません。
しかし努力の価値は、外からは成果を通じてしか測れません。
だからこそ、アピールすべきは「頑張ったこと」ではなく「実際に達成したこと」なのです。

自分なりの頑張りは内側にとどめる

自分を成長させる上で「自分なりに頑張った」と認めることは大切です。
自分を褒めて前に進む力に変えることは必要です。
しかしその頑張りを他人に見せるのではなく、成果を通して伝わるようにすることが大事です。
そうすれば、努力の裏にある姿勢や誠実さは自然と伝わります。

営業の場でも同じです。
「こんなに訪問しました」「こんなに提案書を書きました」と数をアピールするのではなく、「この提案で契約につながりました」と結果を語る方がはるかに説得力を持ちます。